特別講座5

40分版

• 講師：江崎利一記念館 石橋達二館長、江崎グリコ社員のみなさん
• 日時：2019年12月21日（土）
• 会場：佐賀バルーンミュージアム

講座レポート

クリスマスや冬休みが近づいてきてワクワクする12月。小学生向けの特別講座「佐賀生まれ、グリコの創意工夫学」を行いました。みんなが大好きな“おかし”がテーマとあって、30人の定員に対し200人を超える応募が殺到！抽選で選ばれた小学４～６年生たちが参加して、佐賀にゆかりの深いグリコの歴史を学び、おもちゃの開発にも挑戦してくれました。

最初に、今回のテーマが「なぜグリコなの？」と思った人のために説明しますね。実はグリコの会社をつくった江崎利一（えざき・りいち）さんは佐賀県の出身なのです。しかも、江崎利一さんが有明海のカキの煮汁から「グリコーゲン」を発見したのが、今からちょうど１００年前のこと、そんなご縁で、今回の企画が実現しました。
さぁ、いよいよ講座の始まりです。これから子どもたちは３時間だけグリコの“小学生社員”となって、おしごとを体験します！
まずは社員研修の時間です。江崎記念館（大阪市）の館長、石橋達二さんが、江崎利一の生い立ちや、おかし作りにこめた『創意工夫』の精神（今までだれも思いつかなったアイデアを出し、あれこれ工夫をこらすこと）を教えてくれました。また、江崎利一の名言『２×２＝５（ににんがご）』も紹介され、「２×２＝４では当たり前。さらに努力と工夫をすれば、２×２を５にも６にもできるんですよ」と石橋館長が説明すると、子どもたちは大きくうなずいていました。

研修中は、グリコのおかしが配られ、食べながらお話を聞きました。実は、グリコの大人社員のみなさんも、職場でおかしを食べながらアイデアをひらめかせるそうです。
研修のあとは、復習のための試験です。「江崎さんの出身地は？（答え：現在の佐賀市蓮池町）」「江崎さんのもともとのお仕事は？（薬屋）」などのクイズに、みんな元気に手を上げて、みごとに全問正解！さらに、おかしを使ってプログラミングが学べるアプリ「グリコード」も教えてもらいました。

試験のあとは、ワークショップの時間です。小学生社員のみんなに、グリコの新しいおもちゃのアイデアを出してもらいます。ルールは２つ。「実際のグリコのおもちゃの箱に入る大きさ」と「グリコをまた買いたい！と思ってもらえるもの」を考えること。小学生社員からは「アプリと連動させるの？」「生産単価はいくら？」など大人顔負けの質問が飛び出し、やる気満々です。「身近なところからヒントを探そう」「人に役立つものを考えよう」などのアドバイスも受け、一生けんめい知恵をしぼりました。

次は５つのテーブルごとに話し合ってアイデアを１つ選び、リーダーの６年生が発表します。発表されたアイデアは「ハート形の昔のおもちゃ」「グリコのおかしの形をした消しゴム」「絶滅危惧種の動物フィギュア」「集中力を高める迷路ゲーム」「付録が入っている不思議な気球」の５つ。佐賀のシンボル・バルーンがモチーフだったり、自然を守るメッセージが込められていたり、それぞれに面白い工夫があって、大きな拍手が送られました。

最後は佐賀弁で「２×２＝５（ににんがご）ばい！」と大合唱して、小学生社員のおしごと終了です。みんなにはサプライズで、グリコの記念品が贈られました。
グループリーダーとして発表をがんばった有馬妃香さん（神埼小６年）は、「グリコの歴史を深く知ることができてよかった。いつか開発の仕事をしてみたい」とにっこり。積極的に手をあげて発言し、楽しいアイデアを次々出した糸山隆ノ介くん（中原小４年）は、「大人になったら江崎さんのように、人の役に立つ仕事がしたい」と、将来の夢がふくらんだようです。
最初のうちはみんな初対面で、ドキドキ緊張していた子どもたち。でも、グリコの歴史や魅力を学んでいくうちに、表情がキラキラ輝いていくのが印象的でした。今回学んだこと、経験したことが、いつかみんなの未来に役立つようにと、江崎利一さんも願っていることでしょう。

企業紹介

「国民の健康の向上に貢献したい」という創業者・江崎利一の強い思いから誕生しました。お菓子だけでなく、冷菓、飲料、加工食品、牛乳・乳製品、食品原料などの事業も行っています。日本に11営業所・17工場があり、海外12カ国に進出。世界のみなさんに「おいしさと健康」を届けています。

企業名：江崎グリコ株式会社
代表者：取締役社長（代表取締役） 江崎 勝久
所在地：大阪府大阪市西淀川区歌島4丁目6番5号
創業：1922（大正11）年2月11日
設立：1929（昭和4）年2月
従業員数：連結 5,381人、単体 1,514人（2019年3月末現在）
ホームページ：https://www.glico.com/jp/